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イネイブラー

アルコール依存症者は、1人で長期にわたって飲み続けることはできない。逆にいうと、長期に飲み続けている依存症患者の周りには、「飲み続けることを可能にしている人」がいることになる。この人を「イネイブラー(Enabler)」という。イネイブラーは、自分が関与することで、結果的には本人の自立と責任性を彼らから奪って、問題の解決を遠ざけている事には気づかず、患者の飲酒問題を手放すことをしないことを患者への愛情だと誤解している事が多い。

実際には、アルコール依存症患者と周囲の間には、ある種の悪循環が存在している。たとえば、酒をかくしたり、患者を子供扱いしたり、また不始末のしりぬぐいをしたりする家族は、そのことでかえって、本人が家族の目を盗んで飲みつづけるように仕向けてしまう。あるいは見て見ぬふりをする家族は、大っぴらに飲むことを許してしまう。これを「アルコール依存症維持システム」という。この悪循環から抜け出すには、周囲の人が自分たちの無力を知って、外部の援助システムと結びつきながら、飲酒問題の解決責任を本人に返すことが必要だ。


イネイブリングの関係は、夫婦、恋人、友人同士、親子、師弟、雇用関係、政府対国民など人間関係が多様であるように、限りなく多彩です。

イネイブリングは世代や性別にかかわりなく起こりますが、男性よりも女性のほうに多く見られるようです。母性本能に加えて、家族の世話は女性の役割だという社会通念が、女性のイネイブリングを当たり前にしています。また女性は、自分に人生を切りひらく力があるとはあまり思わずに、むしろ他人が自分を頼ってくれるように仕向けることで、伝統的な役割分担を乱すことなく他者をコントロールする力を得るのです。

何らかの援助を必要とする人をケアする立場にある人たちは、イネイブリングの罠にはまる危険があります。特に、心身を病む人を世話するパートナー、親、友人、看護人などは要注意です。適切な援助とイネイブリングの間に線を引くのはなかなか難しいものです。イネイブラーはほんとうは自分の足で立てるはずの人に手を貸してしまいます。
 

イネイブラーは、犠牲者は自分のほうだと思いがちです。しかし、誰かに依存されるという状態は、イネイブラー自らが選んだものに他なりません。どこかで弱々しい依存的な人に捉まってしまい、気が付いたらイネイブラーになっていたなどということはありえないのです。イネイブラーは誰かの世話をするように強制されたわけではありません。労力を上回る報酬が明らかにあるからこそ、イネイブラーは人に尽くします。

この社会は「善人に見える人」を賞賛します。イネイブラーは、自分の並外れた博愛的性格だけでなく、その能力を見せつけます。他の人たちの責任まで引き受けることが出来るのは、実に格好のいいことです。こうして彼らは周囲からの賞賛を集め、うぬぼれを強めます。
 

イネイブリングは、育つ中で身についてしまった生き方です。子供が社会性を持ち協調性のある大人になる過程で、多くの「よい子」が作られてしまうのです。子どものうちは言われたことをやり、周囲の欲求に自分を合わせたりすることでほめられるものです。よい子になることは、回りからの圧力に対処するために子どもが取り入れる、ありふれた手段なのです。人の欲求に答えて何らかの利益を得るという振る舞いは、大人になったときイネイブリングという習慣に引き継がれるのでしょう。他者からの承認というご褒美を得るために行動するようになるでしょう。

よい子は、常にほかの人のことを第一に考える習慣を見につけています。こんな風には育っていない子どもは、自分の想像力や欲求のおもむくままにふるまうという、もっとも健全な喜びを求めます。


イネイブラーは、徳のある立派な人間であろうとします。そして、誰が見てもすばらしい資質をたくさん備えています。順応性、忍耐強さ、犠牲的精神、勤勉、親切、気丈、勇敢、有能、寛大、賢さ―。数限りない「美徳」は、世間の人たちにとやかく言わせません。

これらの資質に何の価値もないと言っているのではありません。ただ、彼らの努力は注意深く見直す必要があります。それぞれの美徳には、陰の面もあるのです。相手の有能さを見せ付けられれば、人は無力感を抱きます。寛大さは相手に罪悪感を植え付け、親切な振る舞いは相手の負担となるかもしれません。忍耐は、しばしば虐待の誘因となります。柔軟性は物事の限度というものをわからなくさせ、強さは依存を招きます。

イネイブラーは善人の役を演じ、ときには自分を虐待させてまで相手に快を与えようとすらします。しかし善人を演じることは、本当に徳が高い人間であろうとすることとはほとんど関係がありません。こういう形の善行は、むしろ依存関係を強めてしまうものです。

この社会では、「人を助けようとする性格」は文句なく賞賛されます。しかし、批判的に観察してみると、その背後にある、あまりほめられたものでない一面が見えてきます。




下記WEBページより抜粋

赤城高原ホスピタル
http://www2.gunmanet.or.jp/Akagi-kohgen-HP/index.htm
全国薬物依存症者家族連合会
http://www.yakkaren.com/index.htm


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Author:syousuke
回復途上のアル中、小原庄助です。
用語集、ボチボチと作っていきたいと思います。
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